保育士の年間休日の目安は?有給・特別休暇など休みの種類も解説

保育士の年間休日の目安は?有給・特別休暇など休みの種類も解説

保育士の採用や定着を考えるうえで、年間休日や有給休暇の整備は欠かせません。近年は給与だけでなく、休みの取りやすさを重視して職場を選ぶ保育士も増えています。 

ただし、年間休日の数字だけでは働きやすさは判断できません。実際には、有給休暇の取得状況や特別休暇の有無、休みやすい職場の雰囲気も大きく関わります。 

本記事では、保育士の年間休日の目安や休みの種類、有給休暇の実態、働きやすい園づくりのポイントをわかりやすく解説します。  

保育士の年間休日の目安は何日くらい? 

保育士の年間休日は、一般企業と比較するとやや少ない傾向にあります。 

一般企業では年間休日120日前後がひとつの目安とされていますが、保育園では100日〜115日程度が一般的です。これは、土曜保育や行事対応など、保育園特有の運営体制が影響しています。 

多くの保育園では、 

  • 週休2日制(土曜出勤あり、振替休日なし)
  • 完全週休2日制(土曜日出勤あり、平日振替休日あり)
  • 土曜出勤は月1~2回程度
  • 行事での土曜出勤は一律振替休日なし

といった勤務形態が見られます。 

ただし、ここで注意したいのは、年間休日の「数字」だけでは働きやすさは判断できないという点です。同じ110日でも、有給休暇が取りやすい園とそうでない園では、実際の体感は大きく異なります。 

そのため、年間休日を見る際には「実際にどれだけ休めているか」まで含めて考えることが重要です。 

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保育士の「休み」は年間休日だけではない

保育士の働きやすさを考えるうえで、年間休日だけに注目するのは不十分です。 

実際には、以下のような複数の休暇制度が組み合わさることで、職員の休みは構成されています。  

  • 有給休暇  
  • 特別休暇  
  • 産前産後休業・育児休業  

これらを総合的に見ることで、はじめて「休みやすい職場かどうか」が判断できます。 

年間休日とは?休日数の考え方を確認しよう 

年間休日とは、あらかじめ園が定めている「出勤しなくてよい日数」のことを指します。いわゆる公休日のことで、土日や祝日、シフトによる休日、年末年始休暇などが含まれます。

保育園ではシフト制を採用しているケースも多く、休日の取り方は園ごとに異なります。


その中でも、年間休日の考え方に大きく影響するのが「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いです。

  • 週休2日制:1か月のうち1回以上、週に2日の休みがある制度
  • 完全週休2日制:毎週必ず2日の休みがある制度

この違いによって、年間休日は15日前後変わることもあります。


求人票で「週休2日制」と記載されていても、毎週2日休めるとは限らないため、制度の内容までしっかり確認することが大切です。

なお、有給休暇や特別休暇、産前産後休業、育児休業などは、基本的に年間休日には含まれません。
それぞれの内容は次から見ていきましょう。

有給休暇とは?付与日数と取得の考え方 

有給休暇は、法律に基づいて職員に付与される休暇です。 

一般的には、入社から6ヶ月継続勤務し、一定の出勤率を満たすことで10日付与され、その後は勤続年数に応じて増えていきます。 

ここで重要なのは、「付与されていること」と「実際に取得できていること」は別であるという点です。 

保育現場では、人手不足や行事の都合により、有給休暇を十分に取得できていないケースも見られます。そのため、有給休暇の運用状況は、職場の働きやすさを大きく左右する要素になります。 

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有給休暇の取得率はどのくらい?平均と実態

有給休暇の取得率は、園によって大きく差が出る部分です。 

一般企業では60〜70%程度といわれていますが、保育業界ではそれより低いケースもあります。 

その背景には、 

  • 人手不足で休みづらい  
  • 行事が多い  
  • クラス担任制で代替が難しい  

といった要因があります。 

一方で、取得率が高い園では、 

  • 計画的に有給を取得できる仕組みがある  
  • 職員同士でフォローし合う体制がある  

といった特徴があります。 

有給取得率は「園の運用力」を表す指標ともいえるでしょう。  

有給休暇の取得日数は園によって差が出やすい 

同じ年間休日でも、有給の取得日数によって実際の休みは大きく変わります。 

例えば、 

  • 年間休日110日+有給10日取得 → 実質120日  
  • 年間休日110日+有給2日取得 → 実質112日  

このように、働きやすさには明確な差が生まれます。 

近年の求職者はこの点をよく見ており、有給取得率や取得実績も重要な判断材料になっています。 

有給休暇が取りやすい保育園の特徴 

有給休暇が取りやすい園には、いくつかの共通点があります。 

  • 職員数に余裕がある  
  • シフト作成時に有給取得を前提としている  
  • 有給取得を推奨する文化がある  
  • 園長や主任が率先して取得している  

これらが揃うことで、職員が安心して休みを取れる環境が生まれます。 

特別休暇とは?園によって異なる休みの例 

特別休暇とは、結婚や忌引き、リフレッシュ休暇など、特定の理由に応じて付与される休暇のことです。園ごとに制度の有無や内容が異なるのが特徴です。

なお、特別休暇は年間休日には含まれないのが一般的です。
年間休日とは別に付与される休みのため、求人票などに記載されている年間休日数には含まれていないケースが多くなっています。

そのため、同じ年間休日数であっても、特別休暇の有無や日数によって、実際に休める日数には差が出ます。
結果として、保育士の働きやすさにも大きく影響するポイントといえるでしょう。

たとえば、以下のような特別休暇が設けられている園もあります。

  • 慶弔休暇(結婚・忌引きなど)
  • リフレッシュ休暇
  • 誕生日休暇
  • 生理休暇 など

求人を見る際は、年間休日の数字だけでなく、こうした特別休暇の有無もあわせて確認することが大切です。

産前産後休業・育児休業とは?制度の基本を知ろう

産前産後休業や育児休業は、法律に基づいて取得できる制度です。 

  • 産前休業:出産予定日の6週間前から取得可能  
  • 産後休業:出産後8週間は就業不可  
  • 育児休業:原則として子どもが1歳になるまで取得可能  

これらの制度は整っているだけでなく、実際に取得しやすい環境かどうかも重要です。職員が安心して働き続けるためには、制度と運用の両方を整える必要があります。 

夏季休暇や年末年始休暇は実際に取れる? 

年間休日とは別に、夏季休暇や年末年始休暇がどの程度確保されているかも重要です。 

ただし保育園では、開園日の都合上、一般企業のように一斉に休むことが難しいため、園ごとの運用によって実態は大きく異なります。 

夏季休暇 

夏季休暇は、3日〜5日程度を設定している園が一般的です。 

ただし、 

  • シフト制で分散して取得  
  • 有給と組み合わせて取得  

など、取得方法には違いがあります。 

制度として存在していても、実際に取りやすいかどうかは園の体制や文化に大きく左右されます。 

年末年始休暇

年末年始休暇は、比較的まとまった休みを確保している園が多いでしょう。
実際に、多くの保育園では12月29日〜1月3日を休園日としているケースが一般的です。

ただし、園によっては開園日や勤務体制が異なり、年末年始も交代で勤務する場合があります。
そのため、年末年始休暇が何日あるのか、年間休日に含まれているのかは、事前に確認しておくことが大切です。

また、園側にとっては、こうした休み方を分かりやすく伝えることも重要です。
求人票や採用ページに具体的な休園日や取得実績を記載しておくことで、保育士に安心感を持ってもらいやすくなります。

年間休日が多い保育園の特徴 

年間休日が多く、働きやすい保育園にはいくつかの共通点があります。 
これらは制度だけでなく、日々の運用にも大きく関わるポイントです。 

完全週休2日制

年間休日が多い園の多くは、完全週休2日制を採用しています。 

毎週必ず2日の休みが確保されるため、安定して休息を取ることができます。 
一方で、週休2日制の場合は土曜出勤が発生することもあり、結果として年間休日が少なくなりやすい傾向があります。 

土曜出勤の頻度が少ない 

保育園では土曜保育があるため、土曜出勤がゼロになることは少ないですが、 その頻度が少ない園ほど、年間休日は増えやすくなります。 

例えば、 

  • 月1回程度  
  • 数ヶ月に1回  

といった運用であれば、職員の負担は大きく軽減されます。 

土曜出勤の代休がある

土曜出勤がある場合でも、平日に代休が確実に取得できる体制が整っていれば、実質的な休日日数は確保されます。 

重要なのは、「代休がある」だけでなく「確実に取得できているか」 
です。 

代休が取得できないまま業務が続くと、結果的に休みが減り、職員の負担が増えてしまいます。 

夏季休暇や年末年始休暇が確保されている 

年間休日が多い園では、夏季休暇や年末年始休暇が制度としてしっかり整っています。 

特に、 

  • 夏季休暇が有給とは別に付与されている  
  • 年末年始に明確な休園日が設定されている  

といった点は、求職者にとっても大きな魅力になります。 

職員配置にゆとりがある 

最も重要なポイントのひとつが、職員配置です。 

どれだけ制度を整えても、人員に余裕がなければ休みは取りづらくなります。 

逆に、職員配置にゆとりがある園では、 

  • 有給休暇が取りやすい  
  • 急な休みにも対応できる  
  • シフト調整がしやすい  

といった環境が自然と生まれます。 

休みやすさは「制度」だけでなく「人員体制」で決まる という視点が非常に重要です。 

保育士が希望休を取りやすくするには? 

年間休日や有給制度が整っていても、実際に希望通りに休みが取れるかどうかは別の問題です。 

ここでは、現場で実践できる「休みを取りやすくするポイント」を紹介します。 

行事前や人手が足りない時期を把握しておく 

保育園では、運動会や発表会などの行事前は特に忙しくなります。 

このような時期は休みが取りづらくなるため、年間スケジュールを把握し、あらかじめ計画を立てておくことが重要です。 

年間スケジュールを早めに共有し、希望休を出しやすくする

職員が希望休を取りやすい環境をつくるためには、園側が先に年間の見通しを示しておくことが重要です。
あらかじめ行事や繁忙期のスケジュールを共有しておくことで、「いつ休みにくいか」「どの時期なら調整しやすいか」が分かり、職員も予定を立てやすくなります。

そのうえで、一定期間ごとに希望休を提出してもらう運用にすることで、無理のないシフト調整が可能になります。
たとえば、月ごとや2〜3ヶ月単位で希望を確認する園も多く、現実的な運用として取り入れやすい方法です。

こうした仕組みがあることで、「休みを相談しやすい職場」という安心感につながり、結果として採用時の魅力にもつながります。

園のルールや申請方法を確認する 

園によって、有給休暇や希望休の申請ルールは異なります。 

  • 何日前までに申請が必要か  
  • 同時に取得できる人数の上限  
  • 申請方法(紙・システム)  

こうしたルールを明確にすることで、職員も安心して申請できる環境が整います。 

保育士に選ばれる園になるために大切なこと

保育士採用では、完全週休2日制や年間休日120日以上といった条件が注目されやすい傾向があります。
実際に、弊社がお手伝いしている採用支援の現場でも、こうした求人には応募が集まりやすい傾向があります。

ただし、年間休日の数字だけで応募数が決まるわけではありません。
年間休日では他園に及ばない場合でも、休み方の実態を丁寧に伝えることで、応募につながるケースは十分にあります。

たとえば、

  • 特別休暇がどれくらいあるか
  • 有給休暇の取得率が高いか
  • 土曜出勤の頻度や代休の取り方が明確か
  • 年末年始休暇や夏季休暇がどのように取れるか
  • 希望休を出しやすい仕組みがあるか

といった情報は、求職者にとって大きな安心材料になります。

実際、保育士が知りたいのは「年間休日が何日あるか」だけではなく、自分がその園で無理なく働き続けられるかです。
そのため、年間休日の数字だけで勝負するのではなく、休みやすさの中身まで見えるように伝えることが大切です。

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採用活動を効率化するなら

とはいえ、日々の保育業務の中で、採用広報まで手が回らないと感じている園も多いのではないでしょうか。 

そのような場合は、LINEを活用した採用支援サービスを取り入れることで、効率的に求職者との接点を増やすことができます。 

例えば「採用担当らいん君」では、 

  • 求職者とのやり取りをLINEで一元管理  
  • 園の魅力や働き方を自動で発信  
  • 応募前の不安を解消する導線設計  

などを通じて、採用活動を効率化できます。 

休みや働き方の魅力を“伝えられる園”になることが、採用成功の鍵です。 

年間休日の見直しは、職員満足度の向上だけでなく、採用力の強化にもつながります。 
ぜひこの機会に、自園の働き方を見直すきっかけにしてみてください。 

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執筆者情報

上杉 功(うえすぎ いさお)株式会社チポーレ代表取締役。

保育士の採用や園児集客をサポートするサービスを展開中。保育士や園長の負担軽減と保育の質の向上を目指し、現場に即したサービスや情報発信を日々行っております。